フトアゴヒゲトカゲにとって重要な役割を持つバスキングスポット。もはや当たり前のように使われている言葉ですが、一体どのような役割を持つのでしょうか?
バスキングスポットとは?
バスキングとは日本語で「日向ぼっこ」や「日光で暖まる」と言った意味があります。本来野生のフトアゴヒゲトカゲはいつでも太陽の下で日光浴をできますが、飼育下(ケージ内)で生活するフトアゴヒゲトカゲはそうもいきません。
そこでケージ内で生活していてもいつでも日光浴が出来るように、ケージ内に人工的に太陽を作り擬似的に日光浴できる場所を作る必要があります。それがバスキングスポットです。
バスキングが必要な理由
そもそも何故フトアゴヒゲトカゲはバスキング(日光浴)をする必要が有るのでしょう?
紫外線を浴びるため
フトアゴヒゲトカゲは紫外線を浴びる事で体内にビタミンD3を生成したり、新陳代謝を促進したりします。
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そのためバスキングをして紫外線を浴びる必要が有ります。
体温を上げるため
フトアゴヒゲトカゲは体温を上げる事で食欲を増進させたり消化器官を活性化させます。しかし彼らは変温動物なので、自分で体温を上げる事が出来ません。そこでバスキングをして熱を吸収し体温を上げる必要が有るのです。
バスキングスポットの作り方
フトアゴヒゲトカゲにとってバスキングがとても重要な事だとわかりました。ではケージ内にバスキングが出来る場所、バスキングスポットをどうやって作れば良いのでしょう?
人工的に太陽を作る
太陽から照射されているのは「紫外線」と「熱」です。この二つを照射するライトを併用して人工的に太陽を作ります。
①紫外線を照射するライト
様々なメーカーから紫外線ライトは販売されているので、環境に合わせて適した紫外線ライトを選択します。しかしかなりの種類の紫外線ランプが販売されているのでどれにすれば良いか悩みどころです。僕が個人的にお勧めする紫外線ライトは『レプティサン10.0UVB』シリーズです。
②熱を照射するバスキングライト
こちらも様々なメーカーから販売されています。また、同じシリーズでも数種類のワット数が販売されているので、季節によって使い分けるとケージ内の温度を調整しやすいです。僕がお勧めするのは『サングロー タイトビーム』シリーズです。このシリーズは熱をピンポイントで照射するので熱が拡散せず、ケージ内に温度勾配をつけやすくなります。
③紫外線も熱も照射するライト
紫外線ライトとバスキングライトの機能を兼ね備えた便利なライトも存在します。まずはメタハラと呼ばれるライト。高額ですが強い紫外線を照射するため爬虫類飼育にはぜひオススメしたい製品です。
現在僕が使用しているのは『ソラーレUV70』です。これ一つあれば①と②を併用する必要はありません。
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飼育環境によっては使いづらいかもしれませんが、僕は今後生体が増えた場合も『ソラーレUV70』しか選択肢はないと言い切れるほどお気に入りです。(※メーカーの回し者ではございません)
しかし現在『ソラーレUV70』は廃盤となっており新品での購入は難しく、中古を探すことになってしまいます。代替品としてはゼンスイのソーラーラプターなどが挙げられますが、ソラーレよりも高額となっています。
上記で紹介したメタハラ以外にもセルフバラスト水銀灯という安定器内蔵型のライトもあります。ズーメッドのパワーサン・ビバリアのハイパーサン・ゼンスイのソーラーラプター マーキュリーランプなどがあります。
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バスキングストーンを設置する
「紫外線ライト」と「バスキングライト」で人工的に太陽は作る事が出来ましたが、これだけだと背中だけしか暖める事ができません。そこで照射ポイントにバスキングストーンを設置します。
こうすることでフトアゴヒゲトカゲのお腹も暖める事ができ、効率よく消化器官を活性化させる事が出来ます。設置するのは流木やシェルターでも良いのですが、熱の吸収力や保温力が優れている天然石がお勧めです。
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また天然石の大きさや種類によっては暖まりにくい場合が有ります。その場合は溶岩プレートを下に敷くのがお勧めです。
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まとめ
これでケージ内でいつでもバスキングできる環境を作る事が出来ました。しかし本物の太陽の下でバスキングさせてあげると比べ物にならないほど生体が元気になります。気温の問題も有るので季節によっては難しいと思いますが、出来る限り本物の太陽の元での日光浴をさせてあげましょう。