ハーネスを企画したきっかけ
作っておいてこんな事を言うのもなんですが、フトアゴヒゲトカゲを飼育する上でハーネスは必須ではなく、別に無くても問題なく飼育する事が出来ます。ただ飼育していく中で、『こんな時にハーネスがあったら便利だなぁ』という場面が多々ありました。
例えば病院に連れて行く時。以前キャリーで移動中にフトアゴヒゲトカゲが飛び出してしまいそのまま草むらに逃げてしまったという話を聞いたことがあります。僕も小動物用のキャリーバッグで移動するので十分注意しているのですが、いつ何が起こるかは予測できないものです。不測の事態に備えてリードで繋げる事が出来ればなぁと移動中にいつも考えていました。
また今の季節は無理ですが、気温が暖かくなってくると日光浴の機会が増えると思います。僕の場合、ベランダに専用のケージを設置して日光浴させているので必要はありませんが、散歩がてら公園などで日光浴させる方も多いようです。そんな時にハーネスは役に立つと思います。
https://matchthebait.com/baskingspot
フトアゴヒゲトカゲ用のハーネスは種類は少ないもののすでに販売されている物があります。しかし僕好みのハーネスがなかなか発見できず、それなら作った方が早いということで企画を開始しました。
ハーネスの特徴
生体への負担を考慮した形状
まず最初に考えたのがどんなタイプのハーネスにするか。これはかなり悩みましたが一番に配慮したのが、フトアゴヒゲトカゲへの負担を減らす事です。
胴回り(脇下)と首周りを二本のベルトで固定するタイプのハーネスを良く見かけますが、フトアゴがリードを引っ張った時に胴回り(脇下)のベルトのみに負荷がかかります。そうなると生体も胴回り(脇下)に負荷が集中してしまうので、胸回りの幅を広くとることで負担の分散を図りました。
しなやかで柔らかく丈夫な本革を使用
僕はレザーアイテムがとても好きなので、素材には本革を使用しました。とにかく手触りや柔らかさを重視して厳選した本革を問屋から仕入れています。レザーはとても丈夫なので耐久性に優れているのも良い点ですが、何よりエイジング(経年変化)を楽しめる点が個人的にポイントです。使えば使うほど何とも言えない独特の味が出てきて、時が経つと唯一無二のオーラを放ちます。
金具・革ともに極限まで軽量化
フトアゴヒゲトカゲへの負担を軽減するため、とにかく軽量化を目指しました。最初はプラスチック素材を探していたのですが、どうしても耐久性に問題があるのとスタイリッシュなパーツが無かったので金属製のパーツを採用。金属製のパーツはなかなか理想の大きさと重量の物に巡り会えずかなり苦戦しましたが、問屋街を探しまわりやっと理想のパーツを発見する事が出来ました。
細部までこだわった仕上げ加工
この写真をご覧頂くとその差は一目瞭然ですが、レザーアイテムは床面(裏面)やコバ(側面)の仕上げをするかしないかで見た目にも手触りにも雲泥の差が出てきます。実はこの仕上げ加工がレザーハーネスを作る工程の中で一番手間と時間がかかるのですが、一点一点丁寧に仕上げ加工を行っています。
リードとブレスレット
ハーネスを使用する上で必要になってくるのがリードです。リードは様々な素材の物が市販されていますが、ハーネスに合わせて本革を使用しました。強度を持たせるために3mmの牛革レースを編み込む仕様になっています。フトアゴヒゲトカゲを犬のように散歩をさせる事は無いと思うので、長さは約70センチと短めに設定しました。(※ハーネスとは別の革を使用しているため色味や柔らかさが違います)
さらにハーネスと同じ革を使ったブレスレットも製作。こちらも編込みタイプになっているのでリードを繋げる事が可能で、フトアゴヒゲトカゲとお揃いのアクセサリーを身につける事が出来ます。
ハーネスの欠点
体型が限られる
首回りは約14cm・約15cm・約16cm、胴回り(脇下)は約17cm・約18cm・約19cmと三段階でサイズ調整する事が出来ます。しかし胸にあたる部分は固定サイズなので、生体の体型によっては装着する事が出来ない場合があります。
装着を嫌がる場合がある
普段ハーネスを付ける事の無いフトアゴヒゲトカゲにとって、ハーネスは不快で邪魔な物でしかありません。もちろん性格にもよるとは思いますが、装着を嫌がる可能性もあります。
どんぐり氏の場合は基本的に大人しく装着しているのですが、その時に気分によっては非常に装着を嫌がります。一度不快に感じると気になってしょうがないらしく、床に体を擦り付けて脱皮中のような行動をとります。その場合は無理に装着させずに様子をみています。
ちなみにギドラ氏は全くの無反応です。
カラーバリエーション
https://matchthebait.com/harness-newcolor
まとめ
企画を重ねてこの形状に落ち着きましたが、今後色々なご意見をいただいてより良いハーネスになるように改良していく予定です。
ハーネスはとても便利なアイテムだと思いますが、使用にも十分に注意する必要もあります。良い点・悪い点をしっかりと理解した上で購入をご検討下さい。