まだまだ寒い日が続きますが、もう春がそこまで来ています。というか暦の上ではもうすでに春です。これから気温も上がり、春めいた気候になってくることでしょう。
気温が上がるとベランダで直接日光浴をする事が出来るので、フトアゴヒゲトカゲ等の紫外線を必要とする爬虫類には嬉しい季節の到来になります。しかし気をつけたいのが水分補給。熱さや乾燥に強いフトアゴヒゲトカゲと言っても、水分を取らないと脱水症状になってしまい最悪の死に至る危険も。そこで今回はフトアゴヒゲトカゲの水分補給についてご紹介します。
水分補給はなぜ必要?
脱水症状を防ぐ

若かりし頃のどんぐり氏。
水分が不足して一番怖いのが脱水症状です。特にベビーは脱水症状になりやすいのでこまめな水分補給が必要になってきます。また夏場にベランダで日光浴をさせる場合は脱水症状になりやすいので特に注意が必要です。昨年も日光浴が原因で脱水症状になり死に至ってしまった事例を何件か聞きました。
便秘予防

便秘のくせにドヤ顔を決めるギドラ氏。
水分が不足するとフトアゴヒゲトカゲも便秘気味になります。写真のギドラ氏は凛々しい顔してますが、絶賛便秘中でした。10日以上便秘が続いたのですが、ある日温浴中に水を飲み、翌日巨大なうんこを物凄い勢いで放出しました。
[memo title=”MEMO”]ただの偶然かもしれません。[/memo]
尿酸値を正常に保つ

尿酸値が高いくせに変態ポーズをとるギドラ氏。
水分が不足すると尿酸値が上がります。写真のギドラ氏は変態のような格好をしていますが、実は尿酸値が高い変態でした。尿酸値が高いと人間と同じく『痛風』になってしまう危険があります。
ギドラ氏の場合は水分補給に気をつける事で尿酸値は正常に戻りました。ちなみに尿酸値は血液検査で調べる事が出来ます。
https://matchthebait.com/beardeddragon-kenkousindan
水分補給のさせ方
野菜から水分補給

野菜を確保するどんぐり氏。
野菜を食べる事で栄養や食物繊維と共に水分も補給する事が出来ます。普段から野菜をしっかりと食べるフトアゴヒゲトカゲは水分も摂れているでしょう。
普段から野菜をたっぷり食べているどんぐり氏はほとんど水を飲む事はありません。
温浴中に水分補給

温浴をしながら日光浴もしちゃうギドラ氏。
どんぐり氏のように野菜をちゃんと食べてくれる場合は良いのですが、ギドラ氏のように野菜をほとんど食べない場合もあります。そんな変わり者には直接水分を摂取させる必要があるのですが、一番手っ取り早いのが温浴中の水分補給です。
フトアゴヒゲトカゲは水面に動きが無いと水の存在に気付きませんが、水を揺らしてあげるとゴクゴクと飲み始めます。口をつけようとしない場合は口の先に一滴水を垂らしてあげるとペロペロと飲み始める事もあります。
水入れから水分補給
ケージ内に常備している水入れですが、基本的に置いてるだけだと水に気付かないので飲む事はありません。そこで水入れの水を指で少し激しめに揺らしてあげます。
喉が渇いているとこのようにゴクゴクと飲み始めます。ギドラ氏は少し変わり者なので、喉が潤った後に水をパシャパシャしていると水入れの中にグイグイと入ろうとします。
スポイトで水分補給
温浴や水入れ等から水を飲まない困った生体もいるようです。そんな時はスポイトで水分補給します。

あたり一面水浸しになります。
100均などで買って来たスポイトで口の先に少し水を垂らしてあげます。この時に口の横の部分を少し開いて口の中に水を入れてあげると飲み始める場合もあります。少しずつしか飲みませんが、気が済むまで延々と飲み続けます。
水分補給の注意点
水分の摂り過ぎは下痢のもと
水分を摂りすぎると下痢になる可能性が高くなります。下痢をするとせっかく摂った水分も糞と一緒に排出され、逆に脱水症状になるという悪循環に。
食事の前後は水分補給させない
コオロギやミルワームなどの餌を食べる直前や直後に水分を与えると消化不良を起こしやすくなり、吐き戻してしまう危険があります。フトアゴにとって吐き戻しはとても危険な症状なので絶対に避けたいところです。
水分補給はなるべく消灯の2時間前までに
消化不良を防ぐため餌は最低でも消灯の二時間前までに与える必要がありますが、水分も同じように消灯の二時間前までにした方が良いでしょう。
まとめ
どんぐり氏のように普段から野菜をたくさん食べる生体は直接水を飲む事はせず、逆に野菜をほとんど食べないギドラ氏は頻繁に水分補給するところをみると、フトアゴヒゲトカゲも体が水分を欲して喉が渇くのだと思います。
与え過ぎには十分注意が必要ですが、しっかりと生体を観察し適度な水分補給を心がける事がフトアゴヒゲトカゲの健康維持に繋がってくるでしょう。